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『裏金(うらがね)』の作り方・見破り方

この記事は 2011年2月01日 に執筆したものです。

公務員の不祥事のニュースなどで、「裏金発覚」というニュースを見ることがあります。
この「裏金(うらがね)」とは、何なのでしょうか?どんなことをして、なぜいけないのでしょうか?今回は、このことについて考えてみたいと思います。

裏金(うらがね)って、何?

裏金の「金」の意味を金銭としてとらえた場合の意味は、大きく分けて、

  1. (1)表立てないで、渡す金銭。
  2. (2)帳簿をごまかして集める資金。

の2つとなります。どちらも、表には出さないお金という意味では一致しています。

(1)は、いわゆる『賄賂(わいろ)』で、時代劇などでお代官様に越後屋さんが小判を渡し、その見返りに自分の商売が有利になるよう規制や取締りをしてもらうように、権力や決定権を持っている人に対して、お金を払う代わりに自分に有利なように便宜を図ってもらうためのものです。

(2)は、お金を管理したり、経理を任されている人が、その管理をごまかしたり、嘘をついたりして、お金をこっそりと自分の手元に残しておくものです。

今回は、この②の、お金の管理をごまかして、お金をこっそり自分のものにする具体的な手口を考えてみたいと思います。

裏金のつくりかた

夫が会社員で月35万円の給与収入があり、妻が専業主婦で家計全般を管理している家庭を想定してみます。

その家庭で、妻がある時、夫に内緒で、2万円のハンドバッグが欲しいと思いたちました。そこで、「食器棚」の購入を利用して、ハンドバッグの代金2万円を裏金として捻出する計画を立てました。

図1 ある家庭の、1ヶ月の家計の収支

夫に内緒で、2万円の
新しいハンドバッグが欲しいな


(給与所得)


(家計管理)

明細 収入(円) 支出(円)
給料 350,000
家賃 120,000
水道光熱費 20,000
養育費 60,000
食費 50,000
日用品費 10,000
交際費 50,000
夫の小遣い 20,000
妻の小遣い 20,000
合  計 350,000 350,000

図2 食器棚購入を理由とした裏金の生成

実は食器棚は3万円

確かに必要だ。
買うことにしよう。
食器棚の購入店と品物選びは
まかせるよ。

台所に食器棚が必要よ。
新品で5万円かかるので、
交際費と小遣いを節約して、
お金を確保したいわ。


(給与所得)


(家計管理)

明細 収入(円) 支出(円)
給料 350,000
家賃 120,000
水道光熱費 20,000
養育費 60,000
食費 50,000
日用品費 10,000
交際費 ↓節約20,000
夫の小遣い ↓節約10,000
妻の小遣い ↓節約10,000
食器棚の購入費 50,000
合  計 350,000 350,000

食器棚 3万円

ハンドバッグ 2万円

このような、『裏金』が作られたかどうかを見破るためには、「本当に家計簿に記入されている金額と同じ金額が、代金購入に使われていたか」を証拠によって確認することが必要です。

具体的には、「家計簿の数字と、領収書の数字を照合する」ことで見つけることが出来ます。

図3 裏金の存在の指摘

別の店に行ったら、うちの食器棚と
同じものが3万円で売られていた。
食器棚は、本当に5万円だったの?
領収書を確認させて欲しい

・・・ごめんなさい。


(給与所得)


(家計管理)

明細 収入(円) 支出(円)
給料 350,000
家賃 120,000
水道光熱費 20,000
養育費 60,000
食費 50,000
日用品費 10,000
交際費 ↓節約20,000
夫の小遣い ↓節約10,000
妻の小遣い ↓節約10,000
食器棚の購入費 50,000
合  計 350,000 350,000

役所における、裏金作りの実態は?

実際の役所などにおいては、領収書の発生しない、もしくは発行元があとで確認しづらい名目が使われるようです。
具体的には、
●電車のキップ・特急券を買ったことにする(カラ出張)
●関連団体への会費や心付けを払ったことにする
●捜査や調査などへの、協力費を払ったことにする
などの方法が用いられた・もしくは用いられた疑いがあるという報道があります。

また、官公庁への物品納入業者とぐるになって、事務用品などを水増しして請求させ、実際の値段との差額の現金を業者の手元に残させて(プール)、そのお金で別の物品を購入していた例ようなもありました。また、物品購入そのものが嘘だったことが発覚した例もありました(架空取引)。

裏金を作る理由としては、「予算が足りなくなったり、必要な予算が獲得できなかったので、それらを捻出するためにやった」「部署で行う親睦会や飲み会の費用にあてていた」などがあるようです。また、「特に使用目的はないが、とにかく裏金を作って貯めていくことが部署の慣例・伝統だった」などのような、呆れたものまであります。

裏金の発覚や指摘は、住民による領収書類の情報公開請求住民監査請求、また担当者の内部告発などで明らかになります。

国や自治体の経費の原資は国民・住民が納めた税金です。不正な使われ方をしていないか、しっかりと監視する必要があります。加えて、裏金を作っていた場合に発見・通報・告発出来るような制度作りの議論も必要かもしれません。

内容が分からない、もっと詳しく聞きたいなど、疑問・質問がございましたら、お電話にて、お気軽にご相談ください。

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